2009/12/06

私達の食文化と照葉樹林帯


中尾佐助氏が提唱した照葉樹林帯。「栽培植物と農耕の起源」の中に、私が旅をして来たアジアがそこにあった。
そして佐々木高明著「照葉樹林文化とは何か」を読んで更に確信が持てた。私達日本人の食文化はこの照葉樹林帯に育まれて来たのだと言う事を…。アジアに行くと私の深い部分が懐かしさを感じる。それは同じ文化を共有しているからなのだ。インドでありながら私達とそっくりのマニプリ人。食べもの飲み物など同じ共通点がある。ヒマラヤの東から始まったこの照葉樹林帯は西日本へと続く。
共通の文化として、納豆やそれと同じような大豆の発酵食品や漬け物、醤油や味噌、赤飯、お茶、竹細工、漆などがある。西アジアの「小麦ー牛乳ーノンアルコール飲料」と違い東アジアは「米ー大豆ーアルコール飲料」の食文化圏となる。だから私達は牛乳が苦手なのだ。動物性の発酵食品よりも植物性醗酵した乳酸菌を取って来たのだ。繊維質の多い野菜を消化するように腸も長く出来ている。肉を食べ過ぎない事で環境にも優しくなれる。今一度自分達の原点に立ち返ってみたいと思う。